「さあ、森へお帰り オランウータンとの三年間」モニカ・ボルナー著を読みました。
我が家の双子の娘と私は類人猿ブーム。 子供向けの本も色々読んでいたのですが、大人向けのこの本も分かりやすそうだったので読みました。

読み聞かせ「さあ、森へお帰り オランウータンとの三年間」モニカ・ボルナー著の感想になります。

1970年代オランウンータンの保護活動が始まった時代

この本は、1979年に最初に出版された本で、もう40年も前の話になります。

オランウータンは、ボルネオ島とスマトラ島 だけに住む大型の類人猿。
この本の書かれた頃はまだオランウータンを保護するという考え方が、人々に広まっておらず、オランウータンの母親を殺して子供を奪い、ペットとして売り払う。買った人は、大きくなると手に負えなくなり飼い殺し状態にするということが平気で行われていたのだそうです。

リハビリテーションの建設から

主人公は、女性二人で大学卒業後インドネシアに行き、オランウータンのリハビリテーションセンターを場所選定から手掛け、ボホロクという場所に新しく建設します。

そして果敢に、リハビリテーションセンターの建設から手掛け、飼い殺し状態でペットとされているオランウータン達をどんどんと集め、そしてオランウータンを保護した後自然へ帰していきます。

愛情を求めるオランウータンの赤ちゃん

保護したオランウータンの中には、生後まもない数か月のオランウータンも多数。
オランウータンは、森で普通なら6年から9年もしっかりと母親が一人の子供を守り育てます。
特に1歳までは、片時も赤ちゃんオランウータンはしっかりと母親に掴まり、離れません。
そんなオランウータンの赤ちゃんが母親から引き離され放置されたらどうなるか・・
檻の中で全てにおびえ、自分で何も行動もできないような状態になっているそうです。

ですが、著者がしっかりと片時も離さず抱きしめてやり、見守ってやることにより、数か月後に元気な明るい子になっていくそうです。

ペットとして飼われていたオランウータンで幼児の時代に愛情をしっかりと受けていると、その後狭い中に閉じ込められていても、自立した森での生活にさーっと慣れて、リハビリセンターを去っていくのだそうです。

人間の子供は、こんなにすんなりとはリハビリはうまくいかないのだろうとは思いますが・・なんだか人間の子供に重ねて考えてしまいます。

この時代、まだスマトラ島には深い森があったからこそ、人間に飼われていたオランウータン達も森での生活を思い出し、森へ早期に帰っていけたんですね。

森が消えていく

でも、今なお続く最大の問題は、熱帯雨林があっという間に消えていくこと。

木材採取もさることながら、そのために作られた道を使って人々が森に入り込み、不法伐採や焼き畑し、森は二度と再生できない状態に追い込まれていく・・そんな状況がもう1970年代から始まっていたんですね。

後半、一頭のオランウータンのオスが、伐採の進む森でわずかに残った高木に残り続け、最後はそれを救おうとするメンバーで木を取り囲んで待ったが、賢いオランウータンは、夜明けに隙をみて地面に降り立ち走り去っていった・・というシーンがありました。

穏やかな性格のオランウータン。気が動転した時以外は、ほとんど他の動物に危害を加えることがないそうです。

このオスも、どんどん伐採が進んでいることを知りつつも、最後の夜までその木に残り続け、静かに葉を食べ続けていたそうです。そして、最後の最後、樹の下を取り囲む人間たちに全く危害を加えることなく、去っていたというのです。

でも、向かった森も伐採されるのは、もう間もなく。

今は、いったいこの森はどうなっているのか・・思うととても切ない気持ちになりました。

今私たちに出来ることは何か

双子の娘たちは、今オランウータンが大好きです。

一頭一頭顔も違う、性格も違う。でも、優しい顔つき、可愛い赤ちゃん。。小6の娘たちにとってたまらないようです。「ジプシーファミリー」というオランウータンの写真集を毎日眺めています。

この気持ちは、刺激の多い毎日の中ですぐに薄れていくでしょう。

でも、世界の熱帯雨林の破壊は、毎日毎日進んでいるのは、確か。
私たちがどう生きるべきが、そこから考え直さなくては、、とオランウータンの話を読むたびに思います。

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