「平和の種をまく~ボスニアの少女エミナ〜」 大塚敦子著の読み聞かせの感想です。
  • 子供の年齢:8~12歳
  • 読み聞かせの時間:15分
  • 読んだ日:2015年1月、2019年9月
  • メインテーマ: 1992-1995年ボスニアの内戦で自分たちの生活も家も破壊された人々が、身内や身近な人々の死を悲しみつつも、民族の壁を越えて、農園で助け合って自分たちの生活を立て直していく様子を描いた本 。 主人公は11歳の可愛らしい女の子。
    子供達は自分と同世代の子の話ということで、食い入るように聞いていました。

おだやかに暮らす人たちに悲しい過去が

舞台は、ボスニア・ヘルチェゴミナの首都サラエボ。周りが小高い丘に囲まれた美しい首都サラエボの町はずれの高台にエミナ11歳と両親・兄の家族4人は、ニワトリを飼ったり収穫した農作物を調理したり、素朴な暮らしをしてます。

地域の人同士もとても仲良しで羨ましくなるよな素朴な暮らし。

でも実は人々にはとても悲しい過去がありました。

多民族が一緒に暮らしていても平和だったのに・・

それは1992年~1995年におこった民族紛争。ボスニア人とセルビア人とクロアチア人が戦い25万人もの人が亡くなったそうです。

私は民族紛争が起こったというと、もともと民族同士いさかいが絶えないかと思っていました。でも実際はお互いは仲良く暮らしていて、いったい誰が戦争をしたかったのか分からなかったそうです。

街はその時亡くなった人たちを葬るためにサッカー場をつぶして墓地がつくられたそうです。

その紛争のさなか産まれたのがエミナ。お母さんは逃げ惑う日々にも関わらず、エミナの誕生を暗闇に光が差したようだったと言います。

平和な農園に集う異民族の人たち

戦争で街も家も破壊され、人々はいまだ(紛争から10年たった2006年)貧しい暮らしをしています。

そんな中市民の食糧確保のために作られた「コミュニティガーデン」。そこに地域の人々が集まって野菜を育てます。

集まってくる人々は、異民族同士。でもとても仲が良いのです。

皆何かしらの悲しい過去を抱えています。

家族全員がなくなってしまって自分一人で生き残ってしまった女性、旦那さんの生死が未だ分からない女性もいます。

悲しみにくれる人々の心を変えたのは、この町の農園「コミュニティガーデン」が出来たこと。

収穫したものを分け合い、喜びを分かち合えること―、それが、生きる希望を失っていた人々に生きる気力を与えたというのです。絵本には、たくさんの笑顔も写っています。

エミナとナダは平和の種をまく

農園に新しく入ってきた女の子は10歳。セルビア人。 エミナとは民族は違うけれども、一番の親友になりました。

幼いながらも平和の大切さを知る二人は、毎日農園で平和の種をまきます。

日常と戦争は紙一重

この本を読んで感じたのは、日常の生活と戦争が紙一重であるということ。

聞いてい居る子供達も、こんなにきれいな風景で、仲良くしている人々同士の間で戦争が起こったことが信じられない様子でした。

戦争は起こしては絶対いけない。戦争が起きて苦しみ、悲しむことになるのは普通の生活をしている市民であり、家族であり、私達自身かもしれない。

セルビアの美しい風景と人々を通して、平和の大切さを教えてくれる一冊です。ぜひ親子で読んでみてください。


18年4000冊続いた読み聞かせ

読み聞かせは、2001年長女0歳の時から始めました。それから、長男・次男・双子の娘と全部で5人の子供が産まれましたが、読み聞かせを続け、気が付けば18年4000冊にもなっていました。
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